街を歩くときも、車を走らせるときも、私たちの目に飛び込んでくるのが屋外広告。単なる宣伝媒体を超えて、都市の景観や地域の顔を形づくる存在です。では、人々の心を掴む屋外広告の秘密とは何でしょうか。鍵となるのは 「視認性」「誘目性」「効果的な情報伝達」 です。
1. 視認性と誘目性をどう高めるか
屋外広告の設計で最初に考えるべきは「誰に」「どの状況で」見てもらうか。
- 視認性:狭い視界の中でも広告を発見できる力。大きさや周囲との違いがポイントですが、派手すぎると逆効果になることも。街並みと調和しつつ、主役として浮き立たせる工夫が必要です。
- 誘目性:視線を引き寄せる力。単に刺激が強いだけでなく、見る人の興味や欲求に結びつく内容が有効です。車が欲しい人には車の広告が自然と目に入るように、「誘心性」が強い武器になります。
2. 短時間で伝えるためのデザイン
屋外広告は一瞬で理解されなければなりません。日本語は0.3秒で読めるのがせいぜい15文字程度。特にドライバーには短いメッセージが必須です。
効果的に伝えるための工夫は次の通りです:
- 文字サイズ:速度に応じた大きさを確保。40km/hなら80m先から20cm程度の文字が必要です。
- コントラスト:文字と背景の明度差を大きく。白地に黒文字ならやや太め、黒地に白文字ならやや細めが適切です。
- 字間:詰めて配置することで、まとまりが生まれ読みやすさが増します。
3. 情報を整理し、見る人に寄り添う
多すぎる情報は何も伝わりません。重要なのは 「場所の序列化」と「内容の序列化」。
- 場所の序列化:目に入りやすい位置に最重要情報を。歩行者は2階までしか注目しにくいため、低層部を活用するのが有効です。
- 内容の序列化:伝えたいことを絞り込み、単純明快に。高齢者が見やすい高さに掲示するなど、ユーザー目線の工夫も欠かせません。
- 多様な視覚への配慮:色覚障がいを含む様々な人に伝わるよう、ユニバーサルデザインを意識することが重要です。
結論 ― 街と共に生きる広告へ
屋外広告は商品を売るだけでなく、都市の表情や文化を映し出します。視認性と誘目性を追求し、短い時間で効果的にメッセージを届け、多様な人々に配慮したデザインを実現することで、より魅力的で安全な街づくりに貢献できるのです。
(広報担当)