近年、広告の世界は目まぐるしく変化しています。2025年の夏、特に注目したいのは次の3つのトピックです。
- Metaが進める「AIによる広告自動化」
- サードパーティークッキーの「廃止撤回」という大きな方針転換
- 急成長する「リテールメディア市場」
どれも専門的な言葉が並んでいますが、この記事ではできるだけわかりやすく解説していきます。
目次
1. Metaの広告が「完全自動」に?AIが広告づくりをまるごと担当
FacebookやInstagramを運営しているMeta(メタ)が、AIを使って広告を“まるごと自動で作る”仕組みを開発しています。
たとえば、あるメーカーが「この商品を宣伝したい」と思ったとします。その企業は、商品の画像と広告にかける予算だけをMetaに渡せばOK。すると、AIが自動的にキャッチコピーを考え、画像や動画までつくり、どんな人に見せると効果的かを判断して、その人に向けて広告を配信してくれるというのです。
これは、広告を作るために専門のデザイナーやマーケターを雇わなくてもよくなる可能性がある、という意味で、広告の世界にとってはとても大きな変化です。2026年末までに実用化を目指しているとのことですが、今のうちから注目しておきたい動きですね。
2. サードパーティークッキーの廃止が撤回?ウェブ広告のルールが変わるかも
次に紹介したいのが、Googleが行った大きな方針転換です。
インターネット上の広告では、ユーザーの「行動履歴」を使って最適な広告を出すしくみがあります。たとえば、ある人がネットで靴を探していたら、そのあと別のサイトでも靴の広告が出てくる、というのはよくある話ですよね。
これを実現しているのが「サードパーティークッキー」という技術ですが、プライバシー保護の観点から、GoogleはこれをChromeというブラウザ上で廃止する計画を立てていました。
ところが、2024年7月になってこの廃止計画が“いったん中止”になりました。理由は、代わりとなる新しい仕組み(プライバシーサンドボックス)がまだ完全に準備できていないからです。
広告業界はこのクッキー廃止に向けて準備を進めていたので、この撤回は少なからず影響を与えています。今後、広告の出し方やユーザーの追跡のしかたがどう変わっていくのか、改めて注目されています。
3. リテールメディアとは?お店の「メディア化」が止まらない
最後に紹介するのは「リテールメディア」という、最近とくに注目を集めている広告のジャンルです。
リテール(=小売)メディアとは、簡単に言うと「スーパーやドラッグストアなどの小売店が、自分たちの店頭やアプリ、ウェブサイトを“広告の場”として活用すること」です。
たとえば、ある食品メーカーが自社商品を売りたいとき、従来ならテレビCMやネット広告を使って「幅広い人たち」に届けていました。でもリテールメディアを使えば、「今まさに買い物をしている人」に向けて商品をおすすめできるんです。
たとえば:
- 店内のデジタルサイネージに表示する
- ECサイトのレコメンド枠に表示する
- アプリでのクーポンと連動する
こうした取り組みは「売り場での広告」とも言えるもので、2025年にはこの市場が全世界で約1,800億ドル規模にまで拡大する見込みです。
日本でも大手ドラッグストアやスーパーが積極的に参入しており、今後は「お店が広告を出す場所そのものになる」という発想が当たり前になっていくかもしれません。
まとめ:広告業界は「見せ方」と「届け方」の転換期にある
2025年の広告業界は、テクノロジーと消費者の意識変化によって大きな節目を迎えています。
- AIが広告をゼロからつくるようになり、
- これまでの追跡型広告のルールが変わりつつあり、
- お店が広告を出す場所そのものになるという新しい流れも加わっています。
これから広告を出そうと考えている中小企業や個人事業主にとっても、こうした流れを知っておくことはとても大切です。手法や選択肢が広がるぶん、正しい情報を得て、目的に合った広告運用をしていきたいですね。
(広報担当)