2024年、広告業界は大阪・関西万博に向けた準備と共に大きな進化を遂げました。この1年間の広告業界の動向と万博に関連する広告宣伝手法を振り返ってみましょう。
目次
大阪・関西万博に向けた広告宣伝手法
リアルとバーチャルの融合
2024年、大阪・関西万博の広告宣伝は、リアルとバーチャルを融合させた革新的なアプローチを採用しました。大阪メトロアドエラは、バーチャル万博において「Osaka Metro ADERAルーム」を展開し、未来社会をテーマにした映像やアート作品を展示しました。この取り組みにより、企業や自治体は24時間アクセス可能な3DCG空間で、未来社会に関連したブランドメッセージを世界中に発信することが可能になりました。
デジタルサイネージの活用
大阪メトロの駅や電車内のデジタルサイネージを利用したPR広告が展開され、万博の理念や魅力を効果的に伝えました。また、株式会社ヒットは東京と大阪の大型屋外デジタルサイネージを活用し、「シンクロ7シブヤヒットビジョン」「首都高速デジタルLEDボード」「新御堂筋デジタルLEDボード」で万博のPR動画を放映しました。
AIとCGIの活用
最新技術を駆使したコンテンツ制作も注目を集めました。生成AIやCGIを活用し、視覚的に魅力的なコンテンツが作成され、バーチャル空間での展示やデジタルサイネージでの放映に活用されました。
クロスメディア戦略
リアルな交通広告とバーチャル万博内のプロモーションを連携させ、複数のチャネルでブランドメッセージを効果的に発信する戦略が採用されました。例えば、専門学校HALの学生たちが制作した未来的な映像作品が、大阪メトロのデジタルサイネージと、バーチャル万博のOsaka Metro ADERAルームの両方で放映されました。
2024年の広告業界の進化と出来事
デジタル技術の更なる進化
2024年は、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)技術が広告業界でより一層普及しました。消費者は、スマートフォンやAR眼鏡を通じて、街中の広告と対話的に関わることが可能になりました。
パーソナライゼーションの深化
AIと機械学習の進歩により、個々の消費者に合わせたより精緻な広告配信が実現しました。プライバシーへの配慮を維持しつつ、個人の興味や行動パターンに基づいた広告が、より効果的に届けられるようになりました。
サステナビリティへの注力
環境問題への意識の高まりを受け、広告業界もサステナビリティを重視する動きが加速しました。再生紙やFSC認証紙などのエコフレンドリーな素材を使用した屋外広告や、カーボンニュートラルな広告キャンペーンの実施が増加しました。
インフルエンサーマーケティングの進化
ソーシャルメディアの影響力がさらに増大し、マイクロインフルエンサーやナノインフルエンサーの活用が一般化しました。より真摯で信頼性の高いコンテンツを通じて、ブランドメッセージが効果的に伝達されるようになりました。
プライバシー保護と広告の共存
データ保護規制の強化に伴い、広告業界はプライバシーを尊重しつつ効果的な広告を届ける新たな方法を模索しました。コンテキスト広告やファーストパーティデータの活用が重要性を増しました。2024年は、大阪・関西万博に向けた準備が本格化する中、広告業界全体が技術革新とサステナビリティの両立を目指して大きく前進した年となりました。リアルとバーチャルの融合、AIの活用、そして消費者のプライバシーへの配慮など、様々な課題に取り組みながら、業界は新たな時代への準備を着々と進めています。2025年の万博開催に向けて、さらなる革新と成長が期待されます。
(広報担当)