印刷とWebでの画像解像度とDPI設定の違い

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画像解像度とDPI(Dots Per Inch:ドットパーインチ)は、画像品質に直接影響を与える重要な要素です。印刷では、細部まで美しい仕上がりを実現するために高い解像度と正しいDPI設定が求められます。一方、Webでは画面表示に最適化された解像度が重要です。特に印刷会社にデータを入稿する際には、正確な解像度を設定することで、ぼやけた仕上がりや色の不具合を防ぐことができます。

以下では、印刷とWebにおける画像解像度とDPIの違いを解説し、印刷会社への入稿時の基準やスマートフォン写真を印刷用に使用する際の注意点を詳しく紹介します。

印刷用データ作成の基本基準

印刷物に適した画像解像度を設定することで、高品質な仕上がりを確保できます。解像度が低すぎると、ぼやけたり粗く見えたりする原因となります。

推奨される解像度

  • A4チラシ(フルカラー): 350dpi
  • ポスター(フルカラー): 300dpi
  • モノクロ原稿(グレースケール): 600dpi
  • モノクロ原稿(二階調): 1200dpi

解像度不足による問題点

  1. 画像がぼやける
    • 細かいディテールが再現できず、不鮮明な仕上がりになります。
  2. 色ムラが生じる
    • 十分な情報量がないため、色の再現性が低下します。
  3. 追加コストが発生する
    • 印刷会社がデータを修正する必要がある場合、追加費用がかかることがあります。

解像度不足を防ぐためのポイント

  • 解像度を300dpi以上に設定する
    • デザインツール(例:PhotoshopやIllustrator)で初期設定を確認。
  • 画像サイズを確認する
    • 印刷物のサイズに対して十分な解像度を確保する。
  • 印刷会社の指定に従う
    • フォーマットや解像度の基準を事前に確認。

スマートフォン写真の活用方法

スマートフォンで撮影した写真を印刷データとして利用する場合、適切な管理が求められます。撮影時やデータ加工の際に解像度を損なうと、印刷品質が低下する恐れがあります。

高品質を保つためのポイント

  1. 最大解像度で撮影する
    • カメラ設定で最大画素数を選択。
  2. HEIC形式の活用
    • iPhoneのHEIC形式は、高品質を保ちながら効率よくデータを保存します。ただし、互換性を考慮してJPEGを選ぶことも。
  3. プロフェッショナルな編集ソフトを使用する
    • PhotoshopやLightroomを使うことで画質劣化を抑えた編集が可能です。
  4. エクスポート時の設定に注意
    • 印刷用に300dpi以上の解像度を維持して保存する。
  5. ファイル形式の選択
    • 印刷会社が推奨する形式(例:TIFF、JPEG、PSDなど)を使用。

注意すべきポイント

スマートフォンの編集アプリでは、解像度が明確に表示されない場合があります。トリミングや加工後の画像が印刷用に適さないことを防ぐため、解像度を確認できるツールを使うことが重要です。また、写真を送信する際は、Airdropやクラウドストレージを利用して元の解像度を保持しましょう。

印刷とWebでのDPI基準の違い

印刷物とWebでは、画像の解像度に求められる基準が大きく異なります。それぞれに最適な設定を理解することで、用途に応じたデータを準備できます。

印刷物

  • 推奨解像度:300dpi以上
  • 解像度が低い(例:72dpi)場合、ぼやけや粗さが目立ちます。

Web

  • 一般的な解像度:72dpi
  • 高解像度ディスプレイ(Retinaなど)では150dpi以上が必要な場合も。

まとめ

印刷用とWeb用では、画像解像度やDPIの設定が異なります。印刷物では300dpi以上の高解像度を用意し、適切なフォーマットで入稿することが重要です。一方、Webではデータの軽量化を優先しつつ、表示品質を考慮した設定が求められます。

スマートフォンで撮影した写真を印刷用に活用する際も、撮影時の設定や編集時のツール選択を工夫することで、印刷物に適した高品質なデータを作成できます。

本記事の基準を参考に、用途に応じた画像データを適切に準備してください。

(広報担当)

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