【デジタルサイネージ】に関する用語解説

デジタルサイネージ

本記事では、デジタルサイネージ業界で頻出するキーワードを50個ピックアップし、わかりやすく解説します。

1. デジタルサイネージ

ディスプレイなどの電子表示装置を使って、広告・案内・情報などを映し出すシステム全体。従来の紙ポスターと異なり、コンテンツの即時切り替え、スケジューリング、遠隔操作が可能。

2. コンテンツ

サイネージに表示される静止画、動画、テキストなどの素材全般。制作物の品質・内容がサイネージの効果に直結する。

3. STB(セットトップボックス)

ディスプレイに接続してコンテンツを再生する小型の端末。CMSとの通信、再生スケジューリング、リモート管理に対応。

4. CMS(コンテンツ管理システム)

Webブラウザ上で、再生スケジュールの設定やコンテンツ更新ができる管理システム。クラウド型が主流。

5. プレイリスト

複数のコンテンツを特定の順序・時間配分で構成した設定。CMS上で作成・編集し、端末に送信される。

6. スケジューリング

曜日・時間帯・特定日などに合わせてコンテンツの再生順や内容を切り替える設定。販売促進や施設案内に有効。

7. 再生ループ

指定されたコンテンツを順番に繰り返し再生する基本的な再生モード。短時間滞在者向けの設置に多い。

8. ローカル再生

インターネットを介さず、USBメモリやSDカードに格納したデータをSTBに接続し、再生させる方式。小規模施設向け。

9. クラウド配信

遠隔地からインターネット経由でコンテンツを配信・管理できる方式。複数拠点を統合管理する大規模運用に適す。

10. ロール

番組の配信単位、1コンテンツが15秒の設定の場合、1ロール4分で構成されるサイネージは、16枠のコンテンツ枠があることになる。このロールが繰り返し放映される。

11. 液晶ディスプレイ(LCD)

屋内設置で最も一般的なディスプレイ形式。フルHDや4Kに対応し、画質が安定している。コスト面でもバランスが良い。

12. LEDビジョン

発光ダイオードを使った大型表示装置。高輝度かつ遠距離でも視認性が高いため、屋外広告やイベント会場に最適。

13. 縦設置・横設置

ディスプレイの設置方向。表示するコンテンツのレイアウトや、通行人の視線誘導を考慮して選択される。

14. 屋外対応筐体

雨や風、直射日光に耐える防塵・防水筐体(IP65等)。気温変化や紫外線にも強い設計が求められる。

15. スタンドタイプ

床置き型筐体。イベントや受付など移動設置や短期使用に向く。電源の確保と転倒防止措置が必要。

16. 壁掛け設置

省スペースで常設性が高く、商業施設や病院、駅などで多用される。アンカー固定が基本。

17. ビデオウォール

複数枚の液晶を並べて1つの大画面として運用する方式。会議室、展示会、監視センターなどに使用。

18. 輝度(ニト/cd/m²)

ディスプレイの明るさ。屋外は2,000〜5,000ニト、屋内は350〜700ニトが目安。視認性に大きく関わる。

19. 視認距離

コンテンツの内容が、どの程度離れた距離から読み取れるかを示す。画面サイズや解像度と連動する設計要素。

20. ベゼル幅

ディスプレイの枠の太さ。特にマルチディスプレイではベゼル幅が狭い方が映像が滑らかにつながる。

21. 静止画(JPEG/PNG)

写真やグラフィックを用いた静的なコンテンツ。低容量で扱いやすく、基本的なサイネージ表現として多用される。

22. 動画(MP4/MOV)

映像による動的コンテンツ。アイキャッチ効果が高く、訴求力の強い広告に使われる。容量と再生性能に注意。

23. 解像度(FullHD/4K)

コンテンツの画素数。ディスプレイの解像度に合わせた制作が必要で、4Kは特に大型画面向けに使用される。

24. 縦横比(アスペクト比)

画面の比率。一般的な16:9や、縦型サイネージ用の9:16など、設置形状に応じた調整が必要。

25. ピッチ

画面を構成するLED素子(発光素子)同士の間隔を指します。ピッチが小さいほど、素子が密集し、高解像度で鮮明な映像を表示できますが、価格が高くなる傾向があります。

26. 音声再生

BGMやナレーションなど音声付きコンテンツ。環境に応じて音量やON/OFFを選択。公共空間では配慮が必要。

27. テロップ

コンテンツ上に重ねて表示される文字情報。速報性・視認性が高く、補足説明やニュースなどに適する。

28. キャンペーン切替

セールやイベント時に合わせて、期間限定のコンテンツへ差し替える運用方法。CMSから一括で変更可能。

29. 意匠審査

薬機法、景表法、著作権、肖像権などを考慮し、不適切な素材が配信されないようにする事前確認工程。

30. コンテンツ納品形式

入稿時の指定フォーマット。画像ならJPEG/PNG、動画はMP4(H.264圧縮)が主流。秒数や容量も要確認。より高い圧縮効率と映像品質を実現するHEVC(H.265)も増えつつあります。

31. リモート監視

サイネージ端末の動作状況や通信状態、再生ログなどを遠隔で監視する機能。障害時の早期対応や保守効率化に有効。

32. 端末リブート

遠隔または自動で端末を再起動させる機能。トラブル発生時の初期対応として活用される。

33. ログ収集

コンテンツの再生履歴、通信ログ、エラーログなどを記録・取得する仕組み。運用分析やトラブル対応に不可欠。

34. IPアドレス設定

ネットワーク接続のための端末識別アドレスの設定。固定IPまたはDHCPに対応。

35. セキュリティ対策

不正アクセス防止やウイルス感染対策として、ファイアウォールやSSL通信、端末認証などを実装。

36. ファームウェア更新

STBやディスプレイに搭載されたソフトウェアをアップデートし、新機能追加や不具合修正を行う作業。

37. 再生エラー通知

コンテンツ再生の異常や通信断、端末フリーズなどを自動検知し、メールや通知で管理者に知らせる機能。

38. 通信帯域制御

ネットワークの負荷を抑えるために、動画配信の解像度を下げたり再生タイミングをずらすなどの調整。

39. 端末MACアドレス登録

ネットワーク上の端末を識別するための一意のID。セキュリティや機器管理に使用される。

40. バックアップ回線(LTE)

有線回線の断線や障害に備え、4G/LTE回線による自動切替が可能な冗長構成。可用性の高い運用に貢献。

41. インプレッション

広告コンテンツが画面に表示された回数。視認者の有無に関わらず表示されたタイミングでカウントされ、広告効果の指標として利用される。

42. ジャック広告

特定の企業やブランドが、一定期間すべての枠(または複数面)を占有する広告手法。高い訴求力とブランディング効果がある。

43. エリア別表示

地域や設置場所によって異なるコンテンツを配信する手法。ターゲット層に応じたローカル情報提供や広告展開に効果的。

44. 時間帯ターゲティング

朝・昼・夕方・夜など、時間帯に合わせて異なる広告を配信する施策。生活導線や客層の変化に対応するために重要。

45. トリガー広告

気温・天候・人感センサーなどの外部データに反応して表示される広告。リアルタイム性や関連性を高める施策。

46. 顔認識広告

カメラとAIを用いて視聴者の性別・年齢層などを推定し、最適な広告をリアルタイムで選択・表示する高度な技術。

47. 証明写真対応型

証明写真の撮影とプリントに対応した端末を兼ねたサイネージ。自治体や公共施設での利便性向上に寄与。

48. 導線分析

AIカメラやビーコンなどを用いて、人の動線・滞在時間・混雑状況などを解析し、設置場所やコンテンツ改善に活用。

49. サイネージ媒体資料

広告主向けに作成する、設置場所・視認率・料金・利用実績などをまとめた提案資料。営業活動で不可欠。

50. DOOH(Digital Out Of Home)

屋外に設置されるデジタル広告媒体の総称。駅、街頭、商業施設、交通機関などで展開される新しい形のマスメディア。

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